2014年10月22日

一躍有名になったデミオが早くもフルボッコに・・・

  20日発売の「ドライバー」でデミオをターゲットとした大企画が組まれていましたが・・・どうやら専門誌に言わせるとVWポロやBMWミニと比べれば”まだまだ”と言いたいようです。新型デミオはとりあえずドラムブレーキをやめないことには、「走り」に振った設計を打ち出すことは難しいので、その辺に限界があるクルマだと言えます。マツダはフィーリングを大事にするメーカーで、以前は鋭いレスポンスのアクセルに、ガツンと効くブレーキ載せ、メリハリのあるハンドリングで、ドライビングのリズムを形作っていました。

  それがディーゼルの登場によりレスポンスがやや鈍くなったアクセルに合わせるように、ゆっくりと効きはじめるブレーキに代わり、ハンドリングも重厚感あるものに代わりました。そのトータルのフィーリングがマツダの新たな商品群の肝になっています。ゆえに車体が大型化して、ややしっとりとした乗り味になったデミオは、ブレーキングも以前よりもゆるめになっているようです。このブレーキフィールに合わせることを前提で、ゆったりとした加速フィールを実現するギア設定がされていると思います。

  しかしまず鬼の首と取ったように「ドライバー」誌がデミオの弱点としてぶち上げたのが、やはりブレーキ性能でした。”国産車”はブレーキが最大の弱点!と”決まり文句”を繰り出したつもりでしょうが、このようなまるでプロライターとは思えないほど大味な書き方をするのはバカ雑誌の特徴です。これ見よがしにデカデカと書いてますが、デミオをいくらか上回ったポロもミニもそのブレーキングの絶対的な数値自体は全く大したものではなく、このクラスよりも圧倒的に大型で重量があるマツダ・アテンザに比べれば、足元にも及ばない程度のショボい制動距離です。

  ブレーキングに関しては、グリップタイヤとそのタイヤ幅そして大型キャリパーを装備できる大径ホイールを使用する事が最大のポイントになってくるわけで、今回のブレーキテストでトップになったBMWミニは車両価格でアテンザに匹敵しますから、17インチに205mmでピレリのトップブランドタイヤを使うことができ、これはほぼアテンザと同等の装備と言えます。タイヤとキャリパーサイズが同じスペックならば、もはやBMWはマツダの敵ではなく、ミニもアテンザより250kgも軽いのに関わらず大して良くない制動距離だと言えます。しかしさすがは専門誌と言うべきで、見事な表現力でクルマ音痴の読者を見事に”洗脳”しています。

  マツダの狙い通りというか、デミオXDは高速巡航時の静音性でポロとミニの水準を完全に達成しています。しかも懸念されたアイドリング時の騒音さえも、ポロやミニよりも静かなのにはビックリです。これだけ静かで一般道でも高速でも燃費に関して圧倒しているわけですから、もはや最終結果としてポロやミニが優位という無理矢理過ぎる結論が、なんともバカバカしく感じてしまいます。まあこれが日本のクソなカーメディアってものなのですが・・・。

  そもそも100万円台というベストプライスなクルマを捕まえて、あれこれ文句をつけるという下衆なスタンスが理解できないですね。このクルマを叩く前に500万円くらいで売られているドイツメーカーの”ゴミ”を日本から追い出す勢いで叩く主張を繰り広げるのが先だろうって思います。デミオ程度の制動距離の分際で「走る・止まる・曲る」がしっかりしてるとか言われてる、「カス」なクルマが結構ありますよ。ア◯ディA4とかB◯W3シリーズとか・・・。

  デミオを手放しで誉めてばかりいるのも問題かもしれませんが、代わりに「ドライバー誌」が推奨するクルマがBMWミニというのもいかがなものでしょうか? アクセラXDが買えてしまう価格のBセグ・・・しかも静音性は最悪レベルです。明らかにオーバースペックな1.5Lターボの機動力だけでデミオをねじ伏せているクルマです。なんか違いますよね・・・。もうポロなんてまともに運転したら左足が窮屈すぎてゲロゲロなクルマです。とても長距離で使えるシロモノではなく、子供のお迎えや買い物に使う少々見栄っ張りなバブル世代のお母様向けにしかオススメできないクルマです。確かに女性が運転していればどことなく知性を感じますが・・・。

  手軽に個性を主張できるのがBセグの魅力!と言われてしまうと、ミニでもパンダでもDS3でも好きな“デザイン”のクルマを選ぶことが「是」となります。しかしそこに「HV」やら「ディーゼル」やらを、なんと驚きの100万円台で持ち込んでしまう、日本メーカーの圧倒的な”センスの良さ”は素直に評価されるべきではないでしょうか。市街地走行で約27km/Lを稼ぐフィットHVやアクアに対して、高速走行で約29km/Lを叩き出すデミオXD(しかも軽油!)と国産車Bセグは、ハイオクで17~18km/Lがせいぜいの輸入車(ガソリンターボ)を完全に置き去りにしています。今ではデザインも負けてないですし、乗り味だって悪くないですし、何より衝突安全性においても軒並み国産車が優れていたりします。

  17~18km/LなんてアコードHVやカムリHVでも出せてしまう程度の数字ですし、あえてBセグを買う理由としたら市街地でも高速でも約25km/Lくらい出せるクルマ・・・これがもはや日本メーカーが念頭に置いている開発基準値です。これはおそらく世界のどの国のメーカーも参入できないほどに洗練された数字です。日本が世界に誇る聖域に対して「ハイギアードばかりでなくてもっと楽しいクルマを!」とか言っちゃうアホがたくさんいるのには呆れます。そんなに不満ならば、黙ってロードスターや86でも乗ってろ!と言ってやりたいですね・・・。


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posted by のっち at 05:43| Comment(14) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月14日

ダイハツ・コペンはもっと使い方を示す必要が・・・

  軽自動車が売れています!消費税が8%になった辺りから軽自動車の新車販売がまた一段と勢いを増してきました。ミニバンやプチバンがトップ10からことごとく駆逐され、かつての常連だったマーチやヴィッツも今や見る影もなくなりました。登録車でトップ10に食い込んでいるのは、アクア・プリウス・フィット・ヴォクシィの4台。う〜んなるほど・・・残るべくして残った4台ですね。あまり共感してもらえないかもしれないですけど、この4台は全てかっこいいですよ!老若男女を問わず・・・誰が乗っても「変な人」にはまず見えません。レクサスとかアクセラとかドヤ顔で乗ってる人を見るとちょっと痛々しいですけど、この4台はとても”健康的”じゃないですか?

  「普通に乗れる」クルマを作るというのは、意外と奥が深いようで、高級過ぎても安っぽ過ぎてもダメですし、ボディの目立つ部分が「ヘン」に目立ってもダメ、そして個性が無さ過ぎてもダメ・・・。そうなるとダイハツが新しく発売した2代目コペンみたいなクルマはどうしたらいいのでしょうか? 軽自動車という最小限のスペックに、最大限に尖ったリトラクタブルハードトップが付き、平板であまりにも無難すぎる側面デザインからは想像できないような、過激なフロントデザインと目立つリアコンビライト。ここまで取っ散らかったモデルは無事に日本の風景に溶け込めるのか? ダイハツの理性を信頼していないわけではないですが、せっかくの個性的なモデルですから息の長いラインナップとして定着して欲しい!という期待といくらかの不安があります。

  現行の日本車”珍”デザインと言えば、日産ジュークとマツダビアンテの”2大スター”が断トツの存在感を放っていますが、ここに新型コペンを入れれば、「三大・日本車珍デザイン」として殿堂入りしそうです。ジュークもビアンテもどちらも”わざと”デザイナーが注目を惹くような意匠を取り入れているのが特徴で、これまで発信力が弱いとされていた日本車デザインの殻を破ろうとする意図すら感じます。ジュークに関しては小型SUVという前衛的なパッケージのクルマにいち早く乗ろうとするアート感覚溢れる人々の感性を揺さぶる効果があったようで、欧州で異例の大ヒットを遂げ、その震源地となったフランスでは地元メーカーのクルマ造りに大きな影響を与えました。そしてその個性的なデザインまでもが、次なる形を模索するクライスラージープ・チェロキーによってフォローされました。

  オリジナルSUVのウィリスの系譜に連なる超名門にパクられた?のですから、その先見性を含めデザインは大成功といってもいいでしょう。日本車としては、伝統のシボレー・コルベットに見事にパクられたマツダRX7FD3S以来の快挙ですね。VWやボルボ、オペル、ルノーあたりの雑多なブランドにパクられるのはもはや日常茶飯事ですが、フェラーリ、ランボルギーニ、アストンマーティン、ベントレーといった超一流クラスのブランドにパクられるような、意欲的なデザインをどんどん作ってほしいものです。新型フォード・マスタングも何やらマツダ・アテンザ的な趣を感じます!ビアンテのデザインはさすがに強烈すぎてフォロワーはまだまだ登場してはいないですが・・・。

  濃いデザインを濃い感性の人にぶつけて行くという高度なマーケティングを駆使してジュークは成功しました。あのデザインゆえに見えてくるライフスタイルは日本においては、都市型なのか田園風景のものなのかすら定かではないのですが、どちらの住民にとっても割とすんなり入っていける懐の広さがあるように思います。ドイツ車ばかりの都市部でも軽自動車ばかりの田舎でもそれぞれに「吐き気がするくらい退屈」なクルマに囲まれているという意識があるはずです。都市(東京西部=自宅)で3シリーズ乗っても、田舎(東京西端部=実家)でワゴンR乗っても、もはや車両価格に見合う楽しさなんて全く感じられない!という空気が蔓延しています。どちらに住むにしてもジュークの方が楽しいんじゃないか?という気が・・・(じゃあジューク買えよ!)。

 さてコペンですが、初代モデルは奥多摩の民家の軒先にちょこんと止まっていたり、世田谷の狭い路地裏の駐車スペースに置かれていたりと、なかなか愛されています。ホンダビートやスズキカプチーノといった仲間もしばしば見かけます(マツダAZは・・・)。そろそろ耐用年数が限界を迎えるこれらのクルマのオーナーは、果たしてコペンに乗り換えてくれるでしょうか?来年にはホンダもS660を市販化するようですが、どうやらミッドシップレイアウトが災いして、ハードトップの格納スペースが確保できず、ソフトトップ仕様になるようです。東京では青空駐車場で見かけることが多いので、S660は意外と苦戦を余儀なくされそうです。

  コペンの販売ペースが早くも鈍化しているというニュースがありました。バブルの頃から乗ってきたベテランには何の不安もないでしょうが、初心者にとっては「2シーター&オープン」という非常にハードルの高い設計で何かと不安要素が多いと思います。多少価格が高くても使い勝手の点では潰しが効きそうなトヨタ86の方がずっと手を出しやすいでしょう。軽自動車ですから高速道路の利用も安全面を考えると控えた方がいいので、1台目ユーザーにとっては利用の割り切りというか線引きが難しいですね。ダイハツもBMWi3も販売戦略を真似て、長距離高速利用時にはリーズナブルな価格でアルティス(カムリHVのOEM)を貸しますみたいなサービスが付けてでも需要を掘っていく必要がありそうです。


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posted by のっち at 08:02| Comment(0) | ダイハツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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