2015年03月30日

マツダについての雑感・・・

  このブログでは「お手頃な価格の国産車がいかに素晴らしいか?」を語っていきたいと思っていたんですが、なんだか最近の日本車・日本メーカーには違和感ばっかりが先行して戸惑っています。私の理解力があまりにも低過ぎるのかもしれないですが、ちょっとした自信を持った日本車メーカーの「これくらいやっとけばいいでしょ」的なクルマはなんだかとても「痛々しく」見えてしまうのです。最近の動きを見ていると一番マトモにクルマ作りをやっている印象のメーカーはスズキですね。もうモデルサイクルは長いですが、相変わらずスイフトは日本車の「屋台骨」といえる存在で、小型車としては世界最高レベルですし、それに加えて新たに登場した「アルト」シリーズがとってもいいですね。従来の82万円という軽自動車最低価格をさらに突き抜ける「70万円〜」という嬉しい価格設定がされていますし、最上級グレードの「アルトターボRS」なんてコペンよりも100kg以上も軽くて、最大トルクも上回ってますから相当に速いと思います。このたった「120万円」のクルマでもへなちょこなA180やゴルフ・ハイラインといったドイツ車を軽く追っかけ回す実力はありそうです。「スズキだけは若者目線でいいクルマ作ってくれている!」と大声で宣伝してあげたいですね。

  さてその他の日本車メーカーはどうもダメです。言葉が悪いですが、どれもこれも「ジジ・ババ向け」にばかり設計されていて、デザインやコンセプトがなにかとダサいです。「レヴォーグ」も「S4」も「コペン」も「ロードスター」も「デミオ」も「アクセラ」も「レクサスIS」も「レクサスRC」も「S660」も・・・本気で心の底から若者が「カッコいい」と思うにはあまりにも無理があります。あまりこういうことは言うべきではないですが、どのモデルもそれなりの価格なのに、見た瞬間に「ショボい」と却下したくなります。とりあえずどんなシチュエーションであっても自分が買う(使う)所がまったく想像できません。はっきり言ってこれらのクルマに乗って近所のスーパーですら行きたくないですし、これらのクルマを買うぐらいなら「アルトターボRS」にしておきます。

  「スポーツカーなんて興味ないです。」「最近のトヨタとかマツダとかスバルとか本質的に何かを勘違いしてないですか?」なんて完全に上から目線ですけども、今後はこんな「ラディカル」な意見をあれこれとぶっこんでいきたいです。 スズキを除くメーカーは「SUV」?「スポーツカー」?といった枠組みのなかであれこれと売れそうなクルマを自信満々に送り込んでいますが、やはりまずはそのメーカーの「基幹モデル」でもっともっと頑張るべきではないですかね。マツダのディーラーには定期的に用事があるので伺うのですが、最近ではSUVばかりを売るブランドになりつつあるようです。ショールームにならぶ最近のモデルを眺めても、一昔前のマツダに比べると「愛情不足」というのが、現行モデルへの率直な印象です。徹底したコスト管理は日本車としての「たしなみ」なのでしょうが、なにより残念なのはマツダの生命線とも言える「アイデンティティ」の欠如したデザインだったり、「ディーゼルはスポーティ」と言い切るなんだかとても危うい感じのプロモーション文句がまったくしっくり来ないです・・・。

  しかしそれでも「やっぱりマツダ車がほしい!」と思わせてくれる魅力は、フラッグシップのアテンザに限っては十分に宿ってはいます。たとえブランド全般的に「愛情不足」と感じてもなお、マツダが描く世界観はほかのどのブランドよりも「心地よく」受け入れられますし、マツダがこれまで培ってきた「走りを仕上げるこだわり」は、乗る人(ファン)にとっては他のブランドを受け付けなくなるくらいの中毒性が今もなお「確か」にあります。「スカイアクティブ」だかなんだかで煙にまいたイメージを展開していますが、どれだけクルマとブランドのイメージをアウディみたいな洗練されたものに変えようとも、「走り」に関して従来から持っている「美点」だけはこれからも失ってほしくないです。

  街中でふと初代アクセラの芸術的で非常に格調高い「欧州スタイル」のリアコンビライトを見かけると、当時(2000年代初頭)のマツダの燃えたぎる情熱を今でも強く感じます。「良いクルマを作りたい!」という想いは現在のマツダの中にも当然に溢れているでしょうが、どうも最近のモデルはディーゼル技術にあぐらをかいてしまって「進化が止まっている」かのような印象すら受けます。「ここ数年のマツダはいいよね!」とか安易にホザいてらっしゃる「クルマ音痴のみなさん」に対して多少なりとも苛立ちを感じているのかな?という自覚もありますが、やはり「こんなクルマづくりでは欧州車を抜き去ることなんてできない!」という現実的なマツダへの想いが非常に大きいですね。もうディーゼルがメインだから、これまでマツダが誇ってきた「レスポンス」「ブレーキ」「ハンドリング」のどれもが、全く違う意味合いのものになってしまったわけですが、どのクルマに乗っても以前のマツダ車の「楽しさ」には遠く及ばない・・・という現実に苛まれます。

  そんな悪い予感はだんだん現実になってきていて、欧州メディアが早くも「MAZDA6」「MAZDA3」に対して叛旗を翻しつつあります。カーグラフィック4月号誌上「マツダ特集」では渡辺慎太郎氏によって「アクセラはゴルフ&プジョー308に勝てない!」という烙印を押されてしまいました。プジョー308の新機軸はことごとく素晴らしく、またVWとマツダではクルマを進化させるスピードが違うのでゴルフとアクセラの差は広がり、どう考えても「アクセラには勝ち目はない」という結論だそうです。まあ仕方がないことですかね、最近ではアクセラにそれほどの割安感も感じられなくなってますし、アクセラXD(ディーゼル)だとしたら欧州車と比べて完全に価格は逆転してしまいます。

  さらに同じカーグラフィックの特集で、ゴルフ7を買ったとかいう意味不明な「ねーちゃんライター」が、デミオをネチネチと突き回していました。とりあえず叩けばボロがたくさん出ますよってことです。車両価格だけは輸入車並みに高くなっているのに、性能で輸入車を超えてないですよ!ってなんだか嫌味ったらしく、「欧州車>>>>マツダ」を念押ししてくるライターさんが最近とっても多いです。福野礼一郎氏の新刊「クルマ評論2」にもデミオの項目で、「ZF8AT(8HP)>>>マツダ6AT」「BMW2Lデッィーゼルターボ>>>>マツダ2.2Lディーゼルターボ」について盛んに強調されてました。素人目線で恐縮ですが、320dをそこまで褒め称える根拠は何なんでしょうか?という気がしますが、マツダの仕上げもまだまだ「感動」にはほど遠いのも確かですし、そう言われてしまっても仕方ないです。

  欧州メディアからも最新の「VWパサート」が「MAZDA6」をきっちりと上回ってきたよ!めでたい!みたいなノリで非常に残念に扱われています。欧州メーカーでもないのに、欧州の道具である「ディーゼル:」で世界最良だと公言して憚らない「最高にうっとおしい」マツダを、欧州の盟主・VWが見事にバッサリ成敗しましたよ!だから安心して欧州車を買ってくださいね!みたいな「レイシスト」感情もビンビンと伝わってくるのですが、まあアテンザも「あの出来」なのだからそのように言われても仕方がないことです・・・。今回アテンザで行われたMCにはいろいろと期待したのですが、より一層に「プレミアムブランド」を意識したかのようなツマラナイ仕様変更ばかりが進んだだけで、マツダのDNAを体現していたサイドブレーキレバーも廃止になってしまいました。マツダはCX3とロードスターで注目を集めようとしているようですが、やはりブランドの「顔」であるアテンザをもっと素晴らしい立ち位置のクルマに仕上げないことには、マツダのブランド価値はどんどん下がる一方じゃないですかね。まずは「パサート」に完全に勝つためにも、やはり足回りを初代・二代目のものに戻すくらいの気合が必要だと思います。あのフラットな乗り味と繊細なハンドリングをいち早く取り戻してほしいものです。


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posted by のっち at 00:01| Comment(6) | マツダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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