2013年06月26日

インプレッサWRXはピュアスポーツなのか量販スポーティなのか?

  いやはやカーメディアがVWのゴルフに完全にジャックされている。ここまで完璧に「ステマ」が展開されるには、相当な宣伝費が掛かられているようだ。しかも今回のVWの焦りっぷりがよく現れている・・・。それはさておき、カーメディアがなぜかまともに取り合おうとしないのが、「インプレッサWRX vs ゴルフGTI」といった主旨の比較だ。同じCセグ車ベースのスポーツモデルでどちらも2Lターボという同じ条件なので、比較対象としてはちょうど良いはずなのだが・・・。

  ハッキリ言うと、価格やサイズやエンジンはほぼ同等でも、動力性能には絶対に超えられない壁が存在する。よって単純に比較しようものなら、ゴルフGTIの存在意義なんて木っ端みじんに吹き飛んでしまう。何かしらのゴルフGTIにとっての拠り所があればいいのだが(そりゃ探せば1つ位はあるはずなんだが)、「スポーツモデル」と名乗っている以上はあまりどうでもいい「ベクトル」を持ち込むことはできない。ゴルフ側はさらに高価格の「R」であってもインプレッサWRXの敵ではない。

  ここまで来て、フォルクスワーゲンの肩を持つとすれば、VWのクルマは車体重量に対して適切な馬力とトルクが得られるようにパワーユニットを選択していて、その過不足ない実用域を追求した「バランス感」こそがVWが考える「クルマの実力」だという主張がせいぜいだろう。実際これはかなり本音で、GTIはアウトバーンでの250km/h巡航を可能にすることに主眼が置かれている。そのノルマを達成しているのだから「十分」という主張もよくわかる。その論理ならばインプレッサWRXは「過剰品質」と言える。

  現在VWのクルマは日本にディーゼルエンジンが持ち込めないため(排出基準未達)、ハイブリッドを除く全ラインナップが過給器付きエンジンを使っている。VWを中心に欧州の大衆ブランド(プジョー・オペル・フィアットなど)では、NAで使うには小さめのエンジンに過給器を組み合わせたユニットで、基本的な動力性能を得ている。この動きはBMWやMBといったプレミアムブランドの下級グレードにまで広がっている。このユニットを使う効果として「CO2排出量の軽減」と「燃費の向上」が一般に唱えられているが、これは少々疑問が残る。ダウンサイジングターボはマツダのスカイアクティブ技術とは違い、エンジンそのものの「エネルギー効率」を向上させているわけではない(あくまでNAで使われるエンジンを過給してるだけ)。そのエンジンにとって理想的な「回転数×ガソリン噴霧量」は決まっているので、NAだろうがターボだろうがこの「制約」からは逃れられない。

  最近の中型車種の燃費向上はこの「制約」を踏まえた上での、アイドリングストップやオルタネーター(発電機)の代わりに回生ブレーキを使うなどの方法が一般的だ。ただマツダ・アテンザのリコールがあったように、技術が確立している「オルタネーター&バッテリー」の代替として使われる技術が未成熟でしばしば不具合に見舞われるようだ。たとえば直4ターボを導入した先代BMW3シリーズ(E90)もオルタネーターのトラブルが頻発していたと言われる(エンジンの容量不足か?)。オルタネーターから回生ブレーキへと充電方式を大規模に変更するには、重量が嵩む大容量バッテリーを積載しなければならない。これによる重量増でさらに運動・燃費性能が低下する可能性もあるのだ。

  未だにエアコンレス車が発売されていると言われる欧州の自動車事情と違って、日本では夏場はエアコンなしに自動車の移動はほぼ不可能だ。この辺の事情も欧州メーカーがダウンサイジングターボを進める一方で、国内メーカーが及び腰な一因だと思われる(あくまで憶測)。エンジンの設計を極限まで削って、過給器で帳尻を合わせるという発想は、「ターボ先進国」の日本メーカーはどこも過去には当然に考えたであろう。もしトヨタの1.5Lエンジン+ターボでアルファードもクラウンも問題なく快適に動いてしまうなら、バブル期にとっくに確立してしまっていただろう。

  つまり日本車がターボを積む時は、前提として日本の環境を走るに十分な性能をNAでも発揮できるクルマに、特別なグレードを設定して「過給」することがほぼ常識になっている。インプレッサWRX、ランエボ、GT-Rはターボモデルしかないが、いずれもNAでも十分に走行可能なスペックの上に設定が行われている。日本車はドイツ車に比べて電装系が強いと言われているが、あくまで基盤や電動装置のほとんどはドイツ車と同じメーカーのものが使われている。両者の決定的な違いを一つ一つ探っていくと、結局はどれだけエンジンに余裕を持たせているか?に行き着いてしまう。この基本設計の違いくらいしか明確な理由が見当たらないのだ。
(注:ドイツ車が必ず電装系が弱いという意味ではありません。悪しからず。)

 ↓さらにエンジンが小さめになって1.2Lが主流になりつつある新型ゴルフは日本の夏に耐えられるのか? 


  
  


posted by のっち at 05:15| Comment(0) | スバル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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