2013年08月18日

カローラはいったい何週遅れだと言うのか?

  日本で幅を効かせる輸入車メーカーが挙って小型車を日本に導入しています。そのせいもあってか、日本の小型車の代名詞と言うほどの名門車種カローラの存在感が一気に霞んでしまいました。トヨタ以外の日本メーカーと日本で人気のドイツメーカーは各クラスで激しく戦っていてライバル関係がはっきりしているのですが、国内専用モデルのカローラは例えばVWのどのクルマのライバルなのかはっきりしなくなっていて、他社の新型車との比較でもほとんど登場しなくなってしまいました・・・。

  結局のところカローラが「ガラパゴス化」したということなのですが、カローラサイズのクルマは世界のどこへ行っても無いかというと、決してそんなことはないのです。欧州にだって中国にだってカローラの影響を大きく受けていると思われるクルマがたくさん見られます。

  かつてカローラのライバルに日産サニーとホンダシビックというクルマがありました。ご存知のようにこの3台が争っていたころのカローラは国内販売トップが定位置の大ヒットカーでした。2台のライバルは日本ではカローラにまったく歯が立たないので海外市場を目指しました。カローラと戦うために様々な技術が注ぎ込まれたクルマなら、海外市場でゴルフなどの後進的な小型車を相手にすれば負けるはずはないと考えたホンダはシビックを大型化して、目論み通りに北米・欧州で大ヒットさせることに成功しました。

  その一方で国内のめぼしいライバルを失ったカローラは突如として輝きを失いました。なまじ日本で売れ過ぎてしまったので、海外向けに作り変えるという発想はまったくと言っていいほどなく、新規の投資は別のクルマに回されたようです。カローラの海外生産は北米を除いてはコスト最優先のノッチバック生産(旧型の生産設備をそのまま輸出し海外で旧型を生産する)が採られました。北米カローラはブレイドをベースにしたクルマで、日本ではオーリスに近いものが作られています。

  トヨタのクルマ作り戦略はライバルを徹底的に研究して、そのよい点を完璧にコピーした上でライバルよりもパッケージが優れたクルマを作り上げ、最後は自慢の販売網で売りまくることです。たとえベンツSクラスだろうがBMW3シリーズであろうが、トヨタがロックオンしたら、もはや蛇に睨まれたカエルでしかありませんでした。しかし肝心のそのライバルがいなければトヨタのクルマ作りは混迷を極めることがしばしばあります。

  例えばハイブリッドの先駆的存在と言われるプリウスは初期投資こそ軽量化に相当な投入を行いましたが、ライバル不在をいいことに3代目に至ってもデザイン面での進化がほとんど見られませんでした。もし対等なライバルがいたならば、更なる努力を積み重ねてさらに良いデザインになったであろうし、乗り心地ももっと良くなったことでしょう。

  去年ほとんど何もインパクトを残さないFMCをしてしまったカローラ。沢村慎太郎氏は日本人の義侠心からか、それほど悪くないと一生懸命に持ち上げていましたが、やはり販売状況は予想以上に思わしくありません。トヨタが自らの手でアクアを大ヒットさせコンパクトカーのスタンダードを大きく変えておきながら、旧態依然で価格なりのエンジンをそのまま載せられた新型カローラは、誰の目にもトヨタによる「ネグレスト」としか思えない有様でした。開発者が責任転嫁を匂わせるかのように「開発コストの壁が・・・」とか「プリウスに使われる鋼板が使えれば・・・」などといった泣き言を連発していたのも滑稽でしかなかったです。

  ただトヨタばかりを責められない事情もあります。カローラはほんの数年前まではベストセラーカーであり、シビックやサニーを海外へ押しのけた伝説的名車です。それがわずか数年でこれまでの偉業がすべて無かったことにされ、手のひら返しをした評論家連中によって、VWゴルフと比べると全ての面で劣っているクルマの烙印を押されました。それに見事に誘導されている日本のユーザーも浅はかと言えます。トヨタにしてみたらカローラよりもプリウスやミニバンが売れてくれたほうが利益が出る訳なので、評論家もトヨタもグルです。

  その結果、車体剛性で上回る欧州車は高速道路でも安心だけど、カローラでは危険すぎるといった「迷信」がクルマ評論全体に溢れ還りました。よく考えればわかることですが時速100kmで事故ればどんなクルマだって生存率は低くなります。それでも大前提として1100kgのカローラと1400kgのゴルフでは制動性能に大幅な違いがあります。当然重量のある欧州車の方が強力なブレーキを備えていますが、実際の制動距離を比べれば軽量を生かしてカローラの方に分があるくらいなのです。同じドライバーが運転すれば事故率はカローラの方がはるかに低いはずです。

  カローラを選ぶかどうかは個人の問題ですが、決して現行カローラもクルマの基本性能が低いわけではないのです(沢村さんが言っているので確かでしょう)。トヨタもそのつもりで発売したようですが、ステレオタイプでミーハーな評論家が意味不明なネガティブキャンペーンを張るまでもなく、訴求性を感じられないクルマであることは確かです。再来年にはこのクルマをベースとしたスポーツカーが出るようです。また評論家達は何事もなかったように手のひらを返すのでしょうか?


↓いくら企業戦略とはいえ、もうちょっと「カローラ」ブランドを大事にしてほしいと思います。



posted by のっち at 14:35| Comment(0) | トヨタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

ホテル料金比較サイトトリバゴ

折りたたみ自転車からマウンテンバイク・クロスバイクの激安通販【マルスマート】

日本最大級の鉄道模型・グッズの通販ショップ

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。