2013年09月19日

スカイラインとフーガの未来

  もはや日産がスカイラインとフーガの2台をどのように今後は処遇していくかは決まっているようです。2000年代初頭に高級車ブランドを結集して話題を振りまいた「フォード・グループ」が破綻すると、高級車作りの中心はいつの間にか「VWグループ」へと移ってしまいました。

  ポルシェとアウディの「二枚看板」は見違えるようなバイタリティで絶えず新しいコンセプトモデルを世界中のメディアに「リフトオフ」しています。世界の「GM」「トヨタ」が待たせに待たせて、期待はずれの「難解」なコンセプトを制作する期間で、アウディ・ポルシェから魅力的なコンセプトが何台登場したことでしょうか。多作なことが必ずしも良いとは限りませんが、完全に高級車のイメージ戦略においてはVWグループが先頭に立っており、GM・トヨタ両陣営の動きは鈍いです。もちろんGM・トヨタは高級車よりも次世代動力源の開発に力を入れているわけですが・・・。

  「3強」の中でVWグループによる高級車偏重の動きは、業界の力関係にも大きな影響を与えているようです。VWが欧州での高級車シェアを拡大する中で、高級車の代名詞と言えるメルセデスやBMWも本拠地ドイツでの不振(顧客離れ)が目立ってきています。どちらもVWに習った新体制作りに躍起になっている真っ最中のようです。

  完全に過去の遺物になっていたマイバッハブランドを解体し、メルセデス本体に超高級車の開発を吸収し、アウディ・ポルシェを超越したスーパーブランドへと生まれ変わろうとしています。新型モデル開発のサイクルが非常に短くなり、当然ながらエンジンやシャシーの車種間共通化も進んでいます。従来の3リンクや4リンクの土台から脱却しないままにパワステへ移行するなど、高級車とは思えないほどの目を覆うばかりのハンドリングに批判が集まるなど、その開発体力の限界をすでに超えてしまっているようです。

  かつてメルセデスはクライスラーとの合併で、開発と生産の増強を図ろうとしましたが、クルマ文化の違いが大きかったようでクライスラー車のメルセデス化が進みましたが、メルセデスにとって好ましいシナジー効果は得られなかったようです。そこで新しい北米パートナーとして「日産」を指名しました。前置きが長くなりましたが、このパートナーシップ締結によりスカイラインとフーガの後継モデルは日産・メルセデスの共同開発のプラットホームに移行すると言われています。

  日産は北米でインフィニティを展開しています。このブランドはライバルのレクサスやアキュラとは違ったコンセプトが貫かれています。レクサスやアキュラは、北米で大々的に展開されているトヨタやホンダの中型・大型車の人気モデルの内装を高級なものに替えて販売しているケースが多いです。北米での販売を牽引しているレクサスESのベースはカムリであり、レクサスCTのベースはプリウスです。アキュラもアコードやシビックをベースにしたモデルが主流です。それに対しインフィニティは同一市場で日産ブランドから発売しているクルマは一切ラインナップしていません。北米ではスカイライン・フーガはインフィニティから、ティアナ・シルフィは日産から発売されていて、共通設計のものはありません。

  そういったこだわりの性かどうかは定かではありませんが、インフィニティは同クラスの他のプレミアムブランドに比べて、高性能で高価格な仕様になっていることが多いです。3.7LのV6搭載なので当然ではあるが、スカイライン(インフィニティG)はDセグでは北米で一番高価な設定になっています。日本ではCクラスや3シリーズよりも安く買えるにも関わらず、北米では完全に価格が逆転しています。ちなみにアメリカではすでにFMCが行われていてQ50が価格はそのままの約$37000で発売されていて、先代モデルとなるG(V36スカイライン)は一気に$5000の値下げ(50万円!)が行われて在庫処分されています。

  アメリカでの価格が日本市場より「正確に」モノの価値を示していると主張するつもりはありませんが、Cクラス($36000)や3シリーズ($32500)とスカイラインを比較すると、もはや別の次元のクルマと言えるほどにレベルが違うメカニズムがスカイラインには盛り込まれています。メルセデスとBMWが絶対的な自信を持っていた車体剛性において、絶対的な数値において優位に立った(立ってしまった)V36スカイラインは、高級車として歩むしかない宿命にあります。

  車体剛性を獲得するために車重もクラストップであり、その重いボディを動かすためには大排気量のV6以上のエンジンが必須です。このような古典的な価値観の高級車が今後世界でどのように受け入れられていくかは不透明な部分もあります。北米ではまだまだトレンドとして市場は十分にありますし、中国やロシアでも今後、伸びるという見方もあります。ただ欧州と日本においては一部のマニア向けの限定された市場になりつつあります。

  日産としてはスカイライン・フーガに活路を見出すならば、スペシャルセダンとして、時代に逆行したV8エンジンを再開発してラインナップを拡充する必要がありますが、EV開発などで手一杯でありそんな余力はありません。よってメルセデスの提案に「渡りに船」で選択の余地がなかったことも十分に想像できます。メルセデスの持つV8やV12が日産のクルマに乗るかどうかは分かりません。スカイライン63・AMGというコラボを見てみたい気もしますが・・・。

  
インフィニティQ50試乗動画(英語版)
posted by のっち at 10:58| Comment(0) | 日産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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