トヨタがレクサスISやMCでフェイスリフトしたSAIなどで見せた、中型3BOXデザインを見ると、改めてトヨタデザインの長所が感じられます。日産やホンダの中型車デザインと比べて、大きくは変わらないのですがトヨタのデザインは個性を出す部分を極力抑えて、おとなしくまとめる傾向があります。さすがにISの前身車種であるアルティツァのデザインが今も十分通用するというつもりはありませんが、同時期の日産プリメーラや5ナンバー時代のレガシィ、E46BMW3と比べれば、劣化が少ないと言えます。
トヨタデザインの見事なところは一定の上級モデルに関しては、アヴァンギャルドさをできるだけ排除して、「抑えて」作る点だと思います。それはまさに日本を代表する自動車メーカーとしての「自覚」が成せる技だと思います。口の悪い評論家は、トヨタはたとえ他のメーカーよりも少し劣っていても、最強の営業ネットワークが十分に仕事をして、台数をしっかり出すなどと罵りますが、客観的に見てトヨタのデザインが他の日本メーカーに劣っていることはないと思います、唯一の例外といえるメーカーを除いては・・・。
クルマに先進性とアヴァンギャルドなデザインを要求する「口うるさい」ユーザーは、トヨタ車は個性が薄いと繰り返し主張します。しかし彼らが称賛するクルマもまた大概はトヨタデザインよりも早く朽ち果てていきます。トヨタが確立を急ぐレクサスはアウディを手本にしていると言われています。今のところ評論家の論調は9:1くらいの割合でアウディのデザインが勝っていると断じているようですが、あと10年経ったときにはこの状況はおそらく逆転しているでしょう。私が思うに、すでにレクサスはアウディを大きく上回る魅力を獲得しているといえます。
2000年代中盤のアウディのデザインが猛威をふるった第1期といえるコンセプトは終焉を迎えていて、特に中型車(A4~6)はかつての魅力を失いつつあります。先日のフランクフルトモーターショーでアウディは次世代の中型車コンセプトを複数出品していますが、まもなく第2期のモデルが登場するようです。
アウディの第1期は自動車デザインの一つの理想型として、小賢しい意匠を施した日本の高級モデルを貶めるときに、多くのモータージャーナリストが「伝家の宝刀」とばかりに引き合いに出して来ました。もちろん日産出身の日本人デザイナーが作ったと知った上で、堂々と欧州車の正当性を主張する図太さがプロのモータージャーナリストの手口なのですが・・・。
トヨタがアウディにレクサスの手本を求めた理由はおそらく、アウディのデザインがトヨタのテイストに合っていると感じたからだと思います。いやそうではなく、アウディが具現化した「シンプルな美しさ」を本来の身上としていたのが、歴代のトヨタデザインでありその系譜を受け継いだ結果アウディが成功を収めたと表現するのが自然な気がします。
トヨタデザインが世界へ与えた影響について良く言われるのが、カリーナEDが世界初の4ドアクーペだ!といった言い分だったりしますが、もっと解りやすい例があります。ポルシェがマツダRX-7FC3Sの酷いパクリを「プアマンズ・ポルシェ」と辛辣に批判したことでしられるポルシェ944は、スープラの前身車種として知られるトヨタセリカXX(1981年デビュー)のデザインに酷似しています。
一時期のトヨタは最終デザインの役員審査が非常に難関で、過激なデザインのクルマが全て不合格になってしまい、デザインが低調になっていきましたが、近年はその制度が改められ「高級車を中心に」魅力デザインあるデザインへと回帰しているようです。
ただ経営戦略上、日本市場でのトヨタの圧倒的なシェアを考えると、北米版カローラのような良いデザインの低価格車はなかなか出せないようです。同様にトヨタ86もレクサスISも絶妙なバランスの中で「部分的な魅力」を売りにしたクルマなのだと思います。今後トヨタはレクサスブランドの上級車種でマセラティのようなスポーティなラグジュアリーセダンとクーペを企画しているようですが、そこでは「全開」の魅力を誇るデザインが登場するようです。
400万円以上のクルマで「ちょっと本気」出して、800万円以上のクルマで「全力投球」するという戦略は、そもそも間違ってはいないのですが、トヨタブランドの最大の特徴である、敷居の低さや親しみを感じるイメージを長年にわたって日本で振りまいてきた伝統はなかなか変えられるものではないのも事実です。ドイツプレミアムブランドみたいなクルマを突如として作り始めて、「かっこいいけどやや高いかな」という感想を持ってしまうトヨタ車には一抹の寂しさを感じてしまいます。
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