自動車が生活に必須な地域にお住まいの方もどんどん少なくなってきました。過疎地域の人口がさらに減っているというだけでなく、アマゾンや楽天を追いかけるようにスーパーもファミレスもファストフードも宅配サービスが広まり・・・というのは、まだまだ現実が見えていない意見なのかもしれませんが、確実に「自動車所有が不要」な時代へと進んではいると思います。
結局のところ「クラウンHV」よりもホンダの「Nワン」の方が断然にエコなわけで、高級車としての体裁を保ったクルマがエコに背中を押されて売れているのは、残念ながらメーカーの術中にハマったとしか言いようがないです。「あくまで直4なんで高速での加速はかったるいですよ・・・」ということで、近所のスーパーに行くためのクラウンがそこそこに売れてしまっています。
ハイブリッドがなんか違うかな?という懸念はプリウス登場時からずっと燻ってはいました。渋滞が嫌いで土日の昼間に混雑したところなんてほとんど行かない人にとっては、クラウンHVもレクサスIS300hも全く興味がないはずです。それよりも反対に振った「走り」のクルマがもっと出て来てもいいのではと思っていたのですが、「エコカー補助金」という迷走期間に翻弄されたようでなかなか出てきませんでした。どうやら民主党政権時代の経済低迷期では作るだけムダだと各社ともに考えていて「雌伏」の時を過ごしていたようです。
ここに来てワクワクさせつつも実用性も高そうで欲しいと思わせてくれる国産車が「雨後のタケノコ」のように次々と出てきました。ここ数年のCセグ以上の国産車の国内市場での苦戦っぷりは悲惨なものだったこともあり、いずれのモデルも「クラス最高水準の燃費」「輸入車に負けないデザイン」「輸入車に負けない内装」「輸入車に負けない走行性能」のどれも十分に満たしています。
具体的にはタイトルにある通りで「スカイライン」「アクセラ」「レヴォーグ」を指しているのですが、それぞれに日産・マツダ・スバルが日本市場での生き残りをかけて推敲を重ねた力作だなと改めて感じます。そしてこの3台の誕生に有形無形の影響を与えていると思われるのが、トヨタ・プリウスとマツダ・アテンザです。
プリウスの欠点とアテンザの欠点を乗り超えたところに中型車の理想型があるのではないかと、まあ誰しもが薄々と感じているとは思います。鋭い加速とハンドリングを繰り出すプリウスのイメージと、日本の道路事情ももう少し配慮したアテンザのイメージを摺り合わせた結果が、「スカイライン」「アクセラ」「レヴォーグ」になっていると言えます。
まだまだこの3台を乗り越えたところに、さらに素晴らしいクルマが現れるかもしれませんが、とりあえずはゴルフやBMW3といった凡庸な輸入車から主導権を取り返すくらいのレベルにはそれぞれ達していると思います。いよいよ国産の中型車が脚光を浴びる時代がやってくるのではないでしょうか?