2016年09月07日

ブームで乱立状態。本当に使える!価値ある小型SUVとは?

 クルマといったらSUV。誰でもSUVをまず最初に検討するのが今や当たり前の時代。とくにアウトドアを愛することにどっぷり浸かっている人にとっては、とりあえずアクティブなクルマが必須になりますけども、SUVが持つアウトドア適正の高さと、都市部でクルマを必要とする人々は相思相愛の関係にあるようです。『SUV』って響きがなんとも『にわか』な感じがしますが、よくよく考えるとSUVの選択は賢いと言わざるを得ない部分もあります。

  例えば最近では地方自治体はどこもお金がないですから、舗装面の張り替えもままならないところが多い。初めて訪れる林道の情報もネットで気軽にゲットできる便利な時代になって、地方自治体も管轄の道路の状況、とくに走行に困難が出る区間は積極的に提供してくれます。ちょっと険しい林道になると、「車高が確保されたRV車でのご利用を推奨します」とちょこんと書いてあります。なるほどヴェゼルが売れるわけですね・・・。通行が少なく完全に野ざらしになっている酷道だけでなく、登山客を多く集める東京近郊の駐車場完備の人気登山口へのルートでもちらほら見かけますねー。

  東京、埼玉、山梨、群馬の林道はほぼDセグセダンで走破しました(『できました!』)けど、段差が待ったなしで現れる酷道では、必要以上の車高よりもむしろ重要なのは微低速でも一定以上のトルクが出せる排気量と、車重とタイヤのバランスによるところがとても大きいように感じました。昨今ではリッターカー(Bセグ)をSUV化したモデルでエンジン&ミッションもベース車と同じで、燃費&パッケージ競争ばかりに邁進している?節もあり、動力性能に関しては「バランスが悪いのでは?」と思われるクルマが増えています。

  もちろん車高が高いと物理的に道路の凹凸へ対応や、ストロークがたっぷり取れるので段差を乗り越えるのも楽になるのですが、その分ユニットのパワーを地面に伝えるのに必要な安定感(フラット感)が損なわれるので、リッターカーに有りがちな13kg・m程度の最大トルクと、90~100ps程度の最大出力でしかも1400kg前後の車体を引っ張るとなるとかなりしんどいことになりそうです。輸入車に多い1L~1.2Lターボでも低速時は過給がかからないので、コントロールが難しくなります。しかも輸入車はまだまだDCT車が多いので斜面での停止操作は結構テクニックが必要です。なんだかんだいって頼りになるクルマを選ぶとするならば、2Lエンジンを積むエクストレイルかフォレスターあたりがやっぱり無難かなと思います。デザインが地味なのが玉に傷ですが。

  ただしエクストレイルやフォレスターの4600mmクラスのSUVでは狭い山道ではちょっと持て余すと感じる人もいるでしょう。ちなみに3erやマークXと同等のサイズです。ただし先ほども述べましたが4730mmあるセダンで関東の林道はほぼ走破できました。まあでも1人で早朝に探検にいくのに4600mm級はちょっとデカいですかね。もっと手頃で小回りが利く4200mm程度(B~Cセグ)で、ちょっと排気量&トルクが大きめのエンジン積んだSUVはないのかー。VWクロスポロに1.8Lターボを積んだ『GTI』みたいなクルマがあれば・・・。まずちょっと浮かぶのが日産ジュークターボ。1.6L直4ターボ190psはまさしくクロスポロGTIなんですけども、微低速では過給が利かないのが痛いです。日産ノートに使っているイートン製スーパーチャージャーが付いていればだいぶ違うかなーという気がしますが。

  スーパーチャージャーのように立ち上がりのトルクを太くしてくれる設計として『ハイブリッド』(電動ターボ)があります。ベースモデルでも2L自然吸気を積むスバルXVはユニット面では申し分ないですが、4400mmを越えるのでやや大きいかも。もう1台の候補がヴェゼルHVです。大ヒット驀進中のこのクルマとイマイチなジュークターボの売れいきにおける差は単にデザインの親しみやすさだけではなくて、パワーユニットの面にもあるのかもしれません(燃費もかなり差がある)。しかしヴェゼルHVも『燃費番長』のフィットHVから移植されたユニットですから、それほどムダに高いトルクをもっているわけではなく、『走破性』目的であまり積極的に選びたくないですねー。

  やはりゆとりたっぷりのトルクといったらディーゼルエンジンでしょうか。MINIやプジョーから相次いで発売されているディーゼル搭載のBセグSUVもなかなか良さそうです(細かいことに目をつぶれば)。もちろんディーゼル&コンパクトSUVの日本車代表といえば『マツダCX3』。マツダはこのクルマのPRで徹底的にアーバンなイメージを打ち出してますけど、ガソリンモデルよりも長い航続距離や豊富な低速トルクは、完全に「林道スペシャル」といっていい野生的でワイルドなクルマです。マツダの開発者もその辺の用途を狙って設計しているとは思いますが、プロモーション段階では徹底的に都会派で押し通しています。フィアット・パンダ4×4に250万円使うのもいいですけど、同じ価格のCX3は日本車らしい圧倒的な機能性を持っています。都会で使って欲しいCX3に対して、パンダ4×4のキャッチフレーズは「冒険しよう!」(小排気量なのに!!!)・・・協業関係も構築しているマツダとフィアットですが、まあなんとも対照的なプロモーションです。

  ガソリンエンジンでゆとりの低速トルクを求めるならば、排気量が大きめしかないですが、4m台前半のサイズで2L以上のエンジンを積んだモデルなんてあるのか?・・・全長4300mmで2.4Lの直4自然吸気を配するコンパクトSUVが一応用意されています。スズキの旧型エスクード2.4です。新型は1.6L自然吸気になっていてこちらでもOKな気もしますが、より万全なフルタイムAWDを配備し、走破性に優れるラダーフレームのシャシーを使った本格クロカンでありながらも、価格はお手頃な218万円。スバル・フォレスターもAWDで214万円ですけども、やはりお手軽で高い走行性能!!!これこそが日本のSUVの実力だと思います。マツダ、ホンダ、日産、トヨタ、三菱はちょいと値打ち付け過ぎでは・・・。

  エスクード2.4もフォレスターも非常にお買い得なんですけど、とてもイカつい外観のせいか全く人気がありません。どちらも海外では高い評価を得ているのですが、日本ではなかなかその実力を発揮するような悪路が無いってことなんでしょうか。あとはやっぱり日本のユーザーが嫌でも気にしてしまう燃費がネックになるようです。ガソリン自然吸気にAWDという組み合わせはどう頑張っても燃費が伸びない宿命にあるようです。

  デザインと経済性を優先するならマツダCX3。走破性と上質感を求めるならスズキ・エスクード2.4。合理性が息づく日本のクルマ作りを代表するような双璧のコンパクトSUVがもっと広く親しまれればいいですけどね。どちらもMTが選べるので、趣味の2台目として愉しむ限りではあらゆる層から支持されて良さそうですが・・・。とりあえずフェアレディZや86といったスポーツカーを所有するよりはだいぶ安く済みそうです。





  
posted by のっち at 12:54| Comment(0) | 全メーカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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