2013年08月03日

ミニバン依存メーカーの顛末は・・・

  あのBMWがいよいよミニバンを発表し、日本市場にも当然の事ながら投入してくるようだ。BMWのホンダ化計画もより高度なレベルまで踏み込んだ、次の段階へと進んでいく。より日本人の生活に深く入ってくる「BMW」ということになりそうだ。もうすでに日本の隅々までこのメーカーのクルマは溢れているのだが・・・。

  日本人のライフスタイルのトレンドを見ているとなかなか面白い。日本は世界のトレンドをかなり敏感に取り入れる国民性と言われている。よって一般的には世界の最先端を追っかける立場と思われがちだ。しかし現実には日本が世界を追っかけているというより、むしろ世界が日本を追っかけているといったほうが正しいのかもしれない。

  アメリカの保守性は日本のエコカーやコンパクトカーブームをもはね返すと見られていたが、最近では日本車のトレンドを追いかける傾向が明らかになってきている。アメリカだけでなく欧州でも日本メーカーが開発を先導してきたミニバンが広まってきている。冒頭のBMWのミニバン開発もいよいよセダンやSUVを中心に開発することが、業界内での「少数派」であることを自覚して危機感すら感じているようで、外部から見るとなかなかショッキングな決断だ。

  しかしこのBMWの決断とは裏腹に、日本市場でいま起こっていることは、(日本市場においては)これまでミニバンを屋台骨にしてきた大手3社の10%を超える販売台数の低迷だ。もちろんエコカー補助金の廃止や海外市場の好調と円安による増益でやや気が緩んでいるといった見方もできる。しかし系列販売店にとっては死活問題であり、いくら本社の業績が良いからといっても基本は別会社なのだから現在も必死で売っているはずなのに、この数字(大幅減)である。

  市場全体が縮小しているという訳でもなく、日本で普通車を毎月1000台以上売り上げる国内外の他社は揃って販売台数を伸ばしている。スバルは昨年同月比で145%と異例の快走で、マツダやドイツメーカーも揃って110~120%を達成している。BMWがその中で出遅れているかというとそうでもなかったりする(円安による値上げを予想した駆け込み需要か?)。

  トヨタ・日産・ホンダはそれぞれにミニバン以外のカテゴリーでは、最近でもヒット車をそこそこ生み出しているのだが(ホンダはこれからだけど・・・)、この数字になってしまう一番の理由はミニバンブームの終焉と言えるかもしれない。

  ただ専門家にこのことを訊くと、やや「キナ臭い」話も聞こえてくる。2000年代後半に起こった「ミニバンブーム」は、トヨタが赤字決算覚悟で仕掛けた「作りもののブーム」なのだとか・・・。実際に台数は多く売れているのだが、その中にはメーカーが台数を稼ぐために相当数の「新古車」登録を行ったものがあるらしい。そして出血覚悟で自社ミニバン中古車の高価買い取りを率先して行い、一時は買い取り業者よりもディーラーの方が、買取額が高いという異常事態が発生した。
 
  トヨタが高い買取を無理に行った理由は、社会情勢を鑑みて「残価設定ローン」で予算がギリギリな人にどんどん売るためである。トヨタはなんと状態の良い認定中古車にもミニバンに限り「残価設定ローン」を行っているのだ。

  当然ながらそんな異常な状態が定常化するはずもなく、今年の初め辺りから順次そのような状況は解消されている。主力のエスティマとアルファード/ヴェルファイアのFMCの次期が迫っており、3年以内に確実に旧型モデルになるクルマには「残価設定ローン」でまともな金額など提示できなくなっているからだ。もしかしたらこれらの主力ミニバンのFMCを一気に済まして「第二次ブーム」を仕掛けてくるのだろうか?

  トヨタにとってミニバンはもはや「金融商品」のようなものなのかも知れない。団塊世代の退職金を一気に巻き上げた悪名高い「投資信託」と同じような匂いがするのは気のせいか?金融商品もクルマもしっかりリテラシーを持って自己責任で購入しろということのようだ・・・。



  
posted by のっち at 12:14| Comment(0) | トヨタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月25日

プリウスとプレミオ/アリオンは統合されてしまうのか?

  ハイブリッド車のあまりの売れ行きに「経営資源」の投入対象に大きな偏りがあるせいか、トヨタブランドのクルマには、同じ車格でも「認知度」に大きな差が生まれてしまうことがよく起こる。プリウス・アクアといった花形モデルから、bB・パッソといったマイナーモデルまで「玉石混合」状態のトヨタブランドはラインナップの豊富さの割に「クルマを選ぶ楽しさ」とは無縁のブランドだったりする。「アクア」一択という意味では解り易いが、全体としてはクルマの良し悪しや(モデルによっては)「存在意義」すら非常に解りにくい「ブランド」になってしまったように感じる(昔からそういう部分もあったのだろうが・・・)。

  最近の数年の間に「プリウス」や「アクア」は完全にトヨタの象徴になっていて、かつてその地位にあった「カローラ」の認知度は急激に下がり、一部のクルマファンの哀愁を誘うだけの存在になってしまった感がある。失礼だが私にとって「トヨタ」のブランドイメージは「2割の売れ線と8割の駄作」に過ぎない。レクサスが作られて以降は、もはや「スポーティ」だとか「スタイリッシュ」だとかいう特別な意味がまったくと言っていいほど感じられなくなっている。今となってはかつての代名詞だった「安全性」や「快適性」は完全にレクサスブランドへ持っていかれてしまっている。

  「プリウス」「アクア」そして各種ミニバンがそれなりに現代人のニーズを捉えているのは解るのだが、同じブランドで「86」や「クラウンアスリート」を発売されてもいまいち「クルマ作り」の方向性が見えず(プリウスと同じ部品を大量に使ってそう)、大金を払って買おうという気持ちにはならない(私なら)。それだったらいっそのこと「プリウス」というブランド名にして(プリンスみたいだな・・・)、「エコで中流」みたいな解り易いイメージで販売してもらいたいものだ(新型クラウンHVなんてこんなブランドにピッタリでは?)。普通車で5割を超えるシェアを持っている最大の自動車ブランドのイメージが、どこかぼやけていて「無味乾燥」なことが、日本のクルマ文化の脆弱さを如実に表しているように思えてならない。

  トヨタはあくまでVWの真似をしているだけなのかもしれないが、トヨタが実際に真似が出来ているのはレクサスだけな気がする。VWの欧州での販売戦略はとても巧妙で、例えば先代の「アウディA4」と同じコンポーネンツのクルマを、シュコダなどの下位ブランド(トヨタで言うところのダイハツ)でノックダウン(かつてのラインをそのまま移管して使う)して売ってしまうところだ。「ノックダウン生産」自体はトヨタにもあるが、海外市場向けのみで絶対に国内では販売しない。それに対し、VWが欧州でやっていることは、簡単に言うと先代のレクサスISを割安(4割引きくらい)で「ダイハツブランド」で発売するということだ。もちろん欧米日韓の全メーカーが競争を繰り広げるドイツ市場と、ほぼ日独のメーカーしかいない日本市場では「環境」が大きく違うので単純な比較は無意味ではあるが・・・。

  VWはアウディ車の良さを知ってもらうために、シュコダブランドで「先代A4そのまま」のクルマを欧州中にバラまいている(価格もアテンザやレガシィよりだいぶ安い)。その甲斐あってか、当初はMBやBMWといったプレミアムブランドの先駆者を追う立場だったが、近年ではとうとうドイツ国内のプレミアムカー販売台数でトップに立っている。レクサスの日本販売はまだまだMBやBMWを下回っているので、後発ブランドとしてこういう作戦も検討するべきだと思う(しているとは思うが)。ただやっとGSやISの2代目が登場したばかりなので、そもそも「先代モデル」がほとんどない・・・。

  しかし外観ががらっと変わった2代目ISの登場で、「VW作戦」がついに発動されるときが来たのかもしれない。先代ISのコンポーネンツをそのまま、次の「プレミオ/アリオン」もしくは「マークX」に使ってみてはどうだろうか? 2.5Lモデルを250万円くらいで発売したら大ヒット間違い無しだろうし、新型ISの販売にもそれほど影響しないだろう。先代ISのユーザーの多くはまもなく新型に乗り換えるだろうし、中古車価格もレクサスに憧れる人々が買いあさるだろうからそんなに簡単には下がらないだろう。ただレクサスブランド(バッジ)を外したとたんに、まったくの不人気になったりするかもしれない。マークXに至っては現行モデルの方がプラットフォームが上等なので、なかなか面倒な問題もあったりするが・・・。まあ新型アテンザの2Lより安ければ、確実に売れるとは思います。


↓プリウスまんまの中身のレクサスCTが批判され、ゴルフまんまの中身のアウディA3は礼賛される。そんな「理不尽さ」に関してはトヨタに同情しますが・・・





  
posted by のっち at 16:33| Comment(1) | トヨタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月17日

カムリHV 「セダン復権のきっかけを作った功績」

  日本でのセダン人気が回復の兆しを見せていて、セダン愛好者としては今後もっともっとモデルが充実してくるのを期待してしまいます。ただ現実にセダンにはまだまだ課題が山積みで、相対的には「最高に快適なクルマ」なのかもしれませんが、いざ所有するといろいろなことと向き合わなければなりません。近年ではスタイリングと居住性と北米市場重視の傾向から車体が大型になってきていて、当然ながら「重量増」からくる燃費や制動性の問題にどんなクルマ(セダン)でも直面します。

  セダンの立場を危うくさせているのは、低燃費を売りにする「エコカー」だとする意見が多いですが、実際はセダン自体のポテンシャルに大きな問題があるような気がします。現在もなお売れ続けている人気のセダンは日本車でもMBやBMWといった輸入車でも、4気筒エンジン搭載モデルでも車重が1400kgを超えるものが多いです。この状況に対し安全基準などを理由に、メーカー側はこの「車重」の正当性を主張します。ユーザー側も「安全上の問題」ならと納得してしまいます。

  しかしよくよく考えてみると、去年20周年を迎えた「ランエボ」の歴代モデルは300ps近い出力のユニットを搭載しても、1300kg台の車重に抑えていました。ランエボは三菱ワークスチームが、ラリーで勝ちたいために作られた、規格外の市販モデルのセダンですが、価格自体は今のセダンと比べると同水準以下に抑えられていて「1ps=1万円」ほどです。20年前にこれだけのスペックのセダンが作られているにも関わらず、その後の20年でセダンは何ら進化していないのではないか?という気がしてきます。確かに初代(エボ1〜3)は5ナンバー車で今のセダンより小型ではありますが、二代目以降(エボ4〜)は大型化していて3ナンバーサイズになっていて、それでも車重自体は1300kg台です。

  BMW3シリーズがE90以降に直4ターボになって1450kg程度まで車重を絞ってきて、より「軽快」になったなどと評価される向きもありますが、アイバッハを足回りに組んでいる20年前のランエボと比べて全てに於いて「劣った」クルマだと言わざるを得ません。もちろん現行のアコード・アテンザ・マークX・スカイライン・レガシィのいずれもが、ランエボに勝てていません。ランエボはスポーツカーなので別格なのは解るのですが、20年前のクルマにまったく歯が立たない「外面だけはいい」現行のセダンが価格だけどんどん上がっていく現状は理解し難いものがあります。

  前置きが長くなりましたが、そんなセダンの現状を密かに突き動かしていたのが、2011年に発売された「カムリHV」だったと思います。セダンのセールスがどん底を迎えた時期に発売され、今から考えると的確にセダンの現状を捉え、トヨタの2.5Lガソリンエンジン搭載のセダンの問題点を「改善」し、久しぶりにセダンに技術的な前進が見られたモデルだったと思います。今でこそクラウンとISの影に隠れてしまいましたが、クラウンロイヤルHVよりも130kg軽いので(センターデフだけで130kgもするのか!)、走行性能を重視するなら断然にカムリHVじゃないかという気がします。


 

posted by のっち at 04:20| Comment(0) | トヨタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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