2015年06月30日

ロードスターとスイスポ

  「このクルマはさ、欧州志向だから、レスポンス重視で乗り心地はちょっと、いやかなりカタいよ〜。」 マツダやスズキに限らず、ちょっとスポーティな日本車に好んで乗っているユーザーは、大同小異でこんなことを言ってますね。まあ言葉なんてニュアンスがそこそこ伝わればいいですし、最も効率よく伝わる言葉を適当にアレンジして伝えてあげればいいですね。それでも世の中には「揚げ足取り」っていう人種がいまして、そこで言っている「欧州」って一体どんなイメージなのよ?それはあなたの中の偏見じゃないっすか?ドイツ(車)とフランス(車)をまとめて語ってしまっていいの? 同じドイツ(車)でのメルセデスとBMWだってかなり違うし、同じBMWでもMスポと非Mスポなんて乗り味は全く別ものだよ! ・・・あ〜あ〜うるせ〜な。

  欧州志向っていったら欧州志向なんだよ!つまりブヒブヒで、カラカラで、ゴー〜〜っていう音がどこからか聞こえてくるヤツだよ。「操る楽しさ」は確かに意識されている!それは良くわかるし!とっても結構なことですけど、それでも最近は音だけやたらとウルサいだけで全然前に進んで行かない欧州車が多い気も・・・街中で見ていてなんだかこっちが恥ずかしいな(純正でこの音かよ)。そもそもダウンサイジングターボは、上まで回そうとしても「すぐに頭打ち」だから、血の気が多いヤツが運転すると走りがすぐに破綻します。中には荒々しく走るのが欧州らしいと考える人もいるようです。・・・けど高温多湿でノロノロの日本ですからね。まあ大抵は東アジア仕様のスカスカなエンジンに換装されているのが普通です。正月早々に小田厚で現行のジャガーが燃えてましたが、そういう対策はされてない?(どっちがいいのだろうか?)

  ごくごく一般的な日本車は、エンジンに負荷のかかる運転をしないような設計になってます。1.5L以下の小排気量車はほぼCVTでニュルニュル走るので、気が短いヤツには不人気。2L以上の排気量になるとATのクルマが増えてきますけど、一部のメーカーを除いて重厚感がある仕上げ(単純にキャビンが重い)になっているので、小型車よりも出足は悪かったりします。このどちらも「嫌だ!」という輩が輸入ブランドに乗る傾向にあります。家の目の前の直線道路ではほぼ例外なくBMWは速度超過で駆け抜けていきます。これが直4と直6では笑っちゃうくらいに音が全然違う・・・。いまこうしてブログを書いている最中少々ウルサイのが駆け抜けていきますけど、大体音で車種が特定できてしまう。トラックやバスの独特な騒音を除けば、不謹慎な音立てるのは輸入車(ターボ)かバイクですね。

  バイクも輸入車四輪もそうですけど、あれだけ「エンジンはいっぱいいっぱいです」の音が出てれば、かなりの空噴かし状態になっているはずです。BMWの2Lターボなんて4000rpmより上は無駄な領域ですから、それを越えて平気で踏み込んでいくのは精神衛生上もよろしくないはずですけど、クルマ自体の性能を度外視してペダルを扱き続ける人が輸入車乗りには多い気がする・・・。日本車だったら「あれ?壊れた?」くらいの音出しているのに、一切気にしないところもスゴい。エンジンが「もう無理ですよ!」って警告的な意味として出してる音に聞こえないのか? それにしてもまだまだ限界スピードにはほど遠いのにAクラスの1.6Lターボは何であんなにウルサイのか? プリウスに煽られて必死で走っているAクラスを世田谷近辺でしばしば見かけますね。プリウスのドライバーもなんだかムキになる人が多いですけどね・・・。

  確かにダウンサイジングターボはいくらか複雑な要素があります。数年前にVWがセンセーショナルに投入した「1.4Lターボ&スパチャー」は、過給器の弱点を丁寧にフォローした画期的なメカニズムで「ダウンサイジングいいじゃん!」という呼び水にはなりました。燃費はともかく、排気量下げても走りの質がほぼ落ちてない! これはトヨタが仕掛けた「ハイブリッド戦略」をVWがかなり意識して行った「ダウンサイジング戦略」だったと思います。トヨタはハイブリッドが認知されるまでの数年間に渡ってプリウスをほぼ「ダンピング」の価格で世界に提供し続けました。販売台数がある数字を越えないと絶対に黒字化しない!という巨額プロジェクトを推進できる体力がトヨタにはあってホンダにはなかった!もちろん他の自動車メーカーにだって真似できない「マネー&技術」の絶対的な強さをトヨタだけが持っていたということです。

  VWもトヨタの戦略を真似して、ダウンサイジングが普及するまでの間は、従来のエンジンよりもコストがかかる「2種類の過給器を使う」というマニアックなチューニングのものを使い続けて一定の評価を得ました。もちろん現在ではこのエンジンはアウディ車のごくごく一部にだけ使われているだけになっていて、VW車には詳細を記さない1.4Lエンジンが載せられています(ターボ過給のみでコストダウン)。当然に低速トルクは酷いもので、評論家筋では「これじゃあね・・・」という結論になっているのですが、そこでVWは彼らに対して何らかの「働きかけ」を行って、そういったネガが出ないような対策を取ったようです。

  小型車に限った話ではなく、大型セダンでも明らかにトルク不足な2Lターボで走らせるプレミアムブランド車が増えてきました。実家の隣りに3階建てを新築した家が直4ターボの5シリーズなのですが、もうかれこれ1年以上も経つのに、狭い路地からビルトインガレージへバックで入れるのが相変わらずに遅いです。なんでそんなに下手なんだろう?って母は言ってますが、極低速で全然トルクが足りないのが理由ですね。R35GT-Rみたいな近所迷惑な破裂音こそしないですが、「スン、スン、スン」って苦闘の様子が伝わってくる軽自動車みたいな安っぽいエンジン音が数分間成り続けます。レクサスかフーガのV6にしておけけばいいのに。

  ちょっと脱線しましたが、こういった無様な輸入車が日本のあちこちで増えています。こういうクルマを褒め続ける評論家が多いのがダメなんでしょうね。 それでも輸入ブランドがいくら評論家の意見をコントロールしたところで、ユーザーの認識は勝手に変わってくるもので、いつしか日本人がイメージする「輸入車」とは、ターボでスペックが水増しされていて日本車よりも「パワフル」なんだいう認識が主流になっているようです。確かに昔から欧州車にはエンジンのバリエーションがたくさんあったので、小型車に上級モデルのエンジンを使った「ホットハッチ」なんて言葉も存在しました。日本車でいうところの「スバルWRX STI」みたいなヤツです。しかしそのイメージが輸入車を覆ったターボエンジン車全体に「うっすら」と加味された?かのような現行の各モデルへの理解は・・・ちょっと歪だなと感じるのです。

  0.9〜1.2Lターボが中心になってきた欧州車に、お門違いの「スポーティ」さを連想する日本人ユーザーの感覚はちょっと「おかしい」んじゃないかと・・・。間違っても日本メーカーが同じようなクルマを作ることがないといいですけどね。 プロの評論家が、これらの小排気量ターボの小型輸入車に対して、軽快でいい!みたいな安易な評価を下すことがそもそもの大間違いなのは重々承知してます。しかし欧州の感覚ではこの手のクルマは「日常の道具」であって、小型車で趣味のクルマということになれば、「スズキ・スイフトスポーツ」だったり「マツダ・ロードスター」の方が圧倒的な人気があります(ドイツの雑誌を参照)。

  日本メーカーは結局のところ「ロマンチスト」ですね(そう信じたいです!)。トヨタや日産ならいざしらず、ホンダ、マツダまでもが・・・本気でフェラーリを越えてやる!という気概を見せています(フェルッチョ=ランボルギーニが21世紀の日本にはいる!)。ホンダやマツダのスーパースポーツにも期待したいですが、イギリスやイタリアのロードレースカー好きに訴求できるくらいの、本格的小型スポーツカーの中心は今や完全に「日本」です。ロードスターは4代目に入って相変わらず独自の世界観を貫いていて、それだけでも応援したくなる「至宝」ですが、次期スイフト=スポーツは一体どんなクルマになってしまうのか?もうアルトワークスがあるからMTは要らないよね・・・なんてことがあるのか?今後を見守っていきたいと思います。


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posted by のっち at 06:54| Comment(2) | 輸入車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月01日

メルセデスAクラスとアクア 2BOXの虚ろなトレンド

  新型Aクラスが徐々に増えて来たようで、街中で良く目にするようになりました。外観上の特徴は車格にやや不相応のフロントデザインでしょうか。BMW1シリーズを見ると可愛げがある表情で違和感はないのですが、このAクラスはやたらと厳つい顔をしていて、Cセグの中では完全に浮いた存在な気がします。

  今日見かけたのは、ベンツエンブレムをオプション?で大きくしたA180でした。外部「スピーカー」からブヒブヒとターボ音を漏らして走る様は、苛つくウルサさを炸裂させるバイクと全く同じです(そこまでヒドくないですが)。そもそもこのクラスのクルマにとって最良はダウンサイジングターボだと勝手に結論しているバカな「カーメディア」の罪はとてつもなく深いです。日本メーカーがダウンサイジングターボを作らないことを批判する評論家は、まったくクルマ社会のことを勘違いしていると思います。こんな大衆車がそこら中走っていたら、道路沿いに住んでいる人はたまったもんじゃありません・・・。

  ポ◯とかプ◯ョー208とかミ◯とか、小型車にターボを載せた馬鹿みたいにウルサイクルマをわざわざ選んでくる人のデリカシーの無さは異常です。ひと昔前の暴走族と同じレベルのDQNじゃないでしょうか・・・。Aク◯スもゴ◯フもV4◯も300万以下で、しかも税金が安いってエゲつないですよね。そんなクルマを日本に持ってくるブランドもポリシーってないのでしょうか。欧州メーカーが全てダメというわけではないですが、VW・アウディ・メルセデス・BMW・ミニ・プジョー・シトロエンって結局はどれも「DQN専用メーカー」です。ターボ付けるならGT-Rみたいに必要要件をきっちり満たして1000万円くらいするクルマだけにしろ!少なくともまともな自動車メーカーならポリシーを持て!と言いたいですね。

  話を新型Aクラスのデザインに戻すと、結局このクルマは外見上の特徴は「アクア以上でもアクア以下でもない」くらいのインパクトしかないです。私が言うとベンツが嫌いだからバイアスがかかっていると思われそうですが、おそらく作っている側のダイムラーの人間も「こりゃメチャクチャだ・・・」と思っているはずです。私は本体価格が200万円台であってもメルセデスに乗る気分を味わうクルマとして、この新型Aクラスを否定する気はないです。しかし作っている側の「迷い」がそのままクルマの「迷い」になってしまっているのが残念無念です。

  新型Aクラスが後発の「プレミアムCセグ」として狙っていることは、おそらくVWゴルフをメルセデスが作ってしまえば、より高い付加価値が付けられるということなのでしょう。メルセデスにはゴルフが採用できない理想的なスタイルがCセグにはあると信じて、車高を抑えた「スポーティ」なデザインに取り組んだようですが、完全に裏目にでていると思います。乗っている本人はアルファロメオ4Cかトヨタ86にでも乗っている気分なのでしょうけど、そもそもクルマの「社会的機能性」を完全に無視していることに気づいていません。

  アクアは驚異的な燃費でロングドライブに向いていると思われがちですが、実際の有名ドライブスポットでその姿を見かけることはまずありません。東京からだと往復200km程度の行程が少なくともかかりますが、4〜5時間もあんなに狭い空間に閉じ込められたいとは私は思いません。おまけに運転していてもつまらないクルマです。結局は近所を一回りするくらいが関の山のクルマだと、買ったあとに気がつくようです。

  20代の前半はトヨタのカローラランクスでよく出掛けていました。アクアよりは断然にマシですが、あまりの窮屈さで、1度ロングドライブをするとしばらくは運転したいとは思わなかったですね。ランクスは車体が扱いやすい大きさなので、どんなところに入っていってもブツけないで通れる点が良かったですが、天井があれよりも低くなるとしたら、とても耐えられないです。

  そもそも小型2BOXのクルマを無理矢理に高級化し、高性能化したところで、環八でも走れば完全に大衆の中に埋もれます。この手のクルマに300~400万円も使うのは個人の自由ですが、近所の買い物以上の用途で使うユーザーにとってはおそらく満足感がないクルマだと思います。BMW1シリーズの認定中古車が100万円以下でたくさん出回っていますが、つまり満足感が得られなかった新車オーナーがいかに多いかということだと思います。1、3シリーズを休日の赤坂ミッドタウンの駐車場に停めに行く人は、ある意味で「勇者」と言えます。




「帯に短し、たすきに長し・・」じゃないが、伊勢丹にはダサ過ぎるし、イオンには狭すぎる?

posted by のっち at 10:56| Comment(0) | 輸入車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月28日

新型のAクラスとゴルフが「安物路線」なのだから、日本車は「逆ばり」しかないはずだが・・・

  どうやら新型の「欧州Cセグ」が日本で狙うはプリウスの乗り換え需要らしいです。これだけ街中で氾濫してしまった上に、大して燃費もよくないし、本体価格が軽く200万円を超えるクルマにしては、所有欲がまったく満たせないと専らの評判のプリウスからの乗り換え層は格好の「草狩り場」になっているようです。さすが老獪なドイツメーカーだけあって、プリウスユーザーに「ロックオン」する戦略はとても素晴らしいと感心してしまいます。

  まずなによりプリウスとの比較であれば、新型Aクラスやゴルフの「凡庸」なスタイルでも十分に優位に立つ事ができるでしょう。さらに試乗程度のドライブ体験なら「安物」クオリティ(日本のコンパクトカーと比べればもちろん良いのだが)でも十分にごまかしがききます。加速が鈍いプリウスに慣れてしまった人にとっては、低速トルクに重点を置いているターボの加速はちょっとした驚きすらあるかもしれません。MBとVWの営業マンにとってはプリウスユーザーはまさに「鴨ネギ」といってもいいくらいでしょう。ただアルティッツァやシビックからの乗り換えとなると逆に「手強い」のではないかと思いますが・・・。

  新型Aクラスも新型ゴルフもどちらも有名ブランドを背負って立つ「主力モデル」だけあって、「非常にバランスがとれた」クルマだと思います。この点でAクラスやゴルフとプリウスは完全に方向性が異なります(どちらがいいかは一長一短ですが)。プリウスのように、ある分野で「世界最高」を目指すクルマは、他の部分には「妥協」が多く入り込むのは仕方がないことです。それでも「発進加速」「コーナーリング」「後方視界」など、購入当初は容認していたことがだんだん許せなくなってしまうユーザーも多いのではないかと想像できる。中でも一番許せないのが、「街中に溢れかえっていること」でしょうか。もはや人々が行き交うプリウスに興味津々なんてことはないですし、プライベートで使うにはなかなか出掛けにくいクルマだと思います。箱根やビーナスラインなどのドライブの名所に行っても、プリウスを見かけることが非常に少ない気がします。

  まだハイブリッドの黎明期に作られたクルマが大ヒットしたため、そのまま大きな進歩もなく今日までそのままきてしまったことで、トヨタもユーザーも思わぬ状況になってしまったと気がつき始めたと思います(もちろん満足している人もいるでしょうが・・・)。そんなプリウスの状況を虎視眈々と狙っていたMBとVWは、プリウスからの無理なく乗り換えが出来る価格で、出来る限り「欠点」を無くしたクルマを作ってきたと思います。Aクラスに関してはここまで価格(284万円)を抑えたなら「特に文句はない」と言える内容ではないでしょうか。Aクラスと同等のクルマをトヨタが作っても200万以上の価格になるはずです。

  ゴルフに関してはまだまだ高いですね(先代から大幅な値下げしたわけではないですが・・・)。日産がノートのスーパチャージャーに商用車ADのボディ(ゴルフに酷似)を載せて150万円で売る事も出来そうな気がします。実際には歴代ゴルフはVWディーラーで値引きが行われているようで、詳細は明らかではないですが、実質的な本体価格は200万円前後まで下がるようです。そもそもインドなどの新興国で50万円くらいで売られているクルマと同じ中身(北米では売っていない)を使っている「トレンドライン」と「コンフォートライン」は150万円で売っても十分利益が出る設定になっているようです(もちろん日本仕様なのでインドのものとは別のクルマです)。

  ゴルフの「ハイライン」に至っては299万円とAクラスよりも高い価格設定になっています。VWとしては「ある程度は高い方が売れるだろう」という戦略的な価格設定で、北米価格は18000ドル(180万円)なので、67%UPというおそらく「最悪」であろう「北米との価格比」を記録しています。よってこれも相当な値下げで250万円以下まで下げられるような気がします。よって街中で新型ゴルフを乗っている人を見かけたら、「買い物上手なんだな」と思うのが正しいのかもしれません。

  ドイツ勢が「プリウス」の逆を突いてきたのですが、これから出てくる「日本のCセグ」には、さらにドイツ勢の逆を突く戦略で「日本車の復権」を印象付けてほしいと思います。例えば「新型ゴルフ」と同じ価格で構わないので、ゴルフを全面的に凌ぐ性能を備えたクルマを出してほしいと思います。

↓新型Aクラスの価格設定は「違和感」しか感じないですね。実績がまったく無いので謙虚になったということでしょうか・・・



  

  

  

  
  
  
posted by のっち at 01:01| Comment(7) | 輸入車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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