欧州志向っていったら欧州志向なんだよ!つまりブヒブヒで、カラカラで、ゴー〜〜っていう音がどこからか聞こえてくるヤツだよ。「操る楽しさ」は確かに意識されている!それは良くわかるし!とっても結構なことですけど、それでも最近は音だけやたらとウルサいだけで全然前に進んで行かない欧州車が多い気も・・・街中で見ていてなんだかこっちが恥ずかしいな(純正でこの音かよ)。そもそもダウンサイジングターボは、上まで回そうとしても「すぐに頭打ち」だから、血の気が多いヤツが運転すると走りがすぐに破綻します。中には荒々しく走るのが欧州らしいと考える人もいるようです。・・・けど高温多湿でノロノロの日本ですからね。まあ大抵は東アジア仕様のスカスカなエンジンに換装されているのが普通です。正月早々に小田厚で現行のジャガーが燃えてましたが、そういう対策はされてない?(どっちがいいのだろうか?)
ごくごく一般的な日本車は、エンジンに負荷のかかる運転をしないような設計になってます。1.5L以下の小排気量車はほぼCVTでニュルニュル走るので、気が短いヤツには不人気。2L以上の排気量になるとATのクルマが増えてきますけど、一部のメーカーを除いて重厚感がある仕上げ(単純にキャビンが重い)になっているので、小型車よりも出足は悪かったりします。このどちらも「嫌だ!」という輩が輸入ブランドに乗る傾向にあります。家の目の前の直線道路ではほぼ例外なくBMWは速度超過で駆け抜けていきます。これが直4と直6では笑っちゃうくらいに音が全然違う・・・。いまこうしてブログを書いている最中少々ウルサイのが駆け抜けていきますけど、大体音で車種が特定できてしまう。トラックやバスの独特な騒音を除けば、不謹慎な音立てるのは輸入車(ターボ)かバイクですね。
バイクも輸入車四輪もそうですけど、あれだけ「エンジンはいっぱいいっぱいです」の音が出てれば、かなりの空噴かし状態になっているはずです。BMWの2Lターボなんて4000rpmより上は無駄な領域ですから、それを越えて平気で踏み込んでいくのは精神衛生上もよろしくないはずですけど、クルマ自体の性能を度外視してペダルを扱き続ける人が輸入車乗りには多い気がする・・・。日本車だったら「あれ?壊れた?」くらいの音出しているのに、一切気にしないところもスゴい。エンジンが「もう無理ですよ!」って警告的な意味として出してる音に聞こえないのか? それにしてもまだまだ限界スピードにはほど遠いのにAクラスの1.6Lターボは何であんなにウルサイのか? プリウスに煽られて必死で走っているAクラスを世田谷近辺でしばしば見かけますね。プリウスのドライバーもなんだかムキになる人が多いですけどね・・・。
確かにダウンサイジングターボはいくらか複雑な要素があります。数年前にVWがセンセーショナルに投入した「1.4Lターボ&スパチャー」は、過給器の弱点を丁寧にフォローした画期的なメカニズムで「ダウンサイジングいいじゃん!」という呼び水にはなりました。燃費はともかく、排気量下げても走りの質がほぼ落ちてない! これはトヨタが仕掛けた「ハイブリッド戦略」をVWがかなり意識して行った「ダウンサイジング戦略」だったと思います。トヨタはハイブリッドが認知されるまでの数年間に渡ってプリウスをほぼ「ダンピング」の価格で世界に提供し続けました。販売台数がある数字を越えないと絶対に黒字化しない!という巨額プロジェクトを推進できる体力がトヨタにはあってホンダにはなかった!もちろん他の自動車メーカーにだって真似できない「マネー&技術」の絶対的な強さをトヨタだけが持っていたということです。
VWもトヨタの戦略を真似して、ダウンサイジングが普及するまでの間は、従来のエンジンよりもコストがかかる「2種類の過給器を使う」というマニアックなチューニングのものを使い続けて一定の評価を得ました。もちろん現在ではこのエンジンはアウディ車のごくごく一部にだけ使われているだけになっていて、VW車には詳細を記さない1.4Lエンジンが載せられています(ターボ過給のみでコストダウン)。当然に低速トルクは酷いもので、評論家筋では「これじゃあね・・・」という結論になっているのですが、そこでVWは彼らに対して何らかの「働きかけ」を行って、そういったネガが出ないような対策を取ったようです。
小型車に限った話ではなく、大型セダンでも明らかにトルク不足な2Lターボで走らせるプレミアムブランド車が増えてきました。実家の隣りに3階建てを新築した家が直4ターボの5シリーズなのですが、もうかれこれ1年以上も経つのに、狭い路地からビルトインガレージへバックで入れるのが相変わらずに遅いです。なんでそんなに下手なんだろう?って母は言ってますが、極低速で全然トルクが足りないのが理由ですね。R35GT-Rみたいな近所迷惑な破裂音こそしないですが、「スン、スン、スン」って苦闘の様子が伝わってくる軽自動車みたいな安っぽいエンジン音が数分間成り続けます。レクサスかフーガのV6にしておけけばいいのに。
ちょっと脱線しましたが、こういった無様な輸入車が日本のあちこちで増えています。こういうクルマを褒め続ける評論家が多いのがダメなんでしょうね。 それでも輸入ブランドがいくら評論家の意見をコントロールしたところで、ユーザーの認識は勝手に変わってくるもので、いつしか日本人がイメージする「輸入車」とは、ターボでスペックが水増しされていて日本車よりも「パワフル」なんだいう認識が主流になっているようです。確かに昔から欧州車にはエンジンのバリエーションがたくさんあったので、小型車に上級モデルのエンジンを使った「ホットハッチ」なんて言葉も存在しました。日本車でいうところの「スバルWRX STI」みたいなヤツです。しかしそのイメージが輸入車を覆ったターボエンジン車全体に「うっすら」と加味された?かのような現行の各モデルへの理解は・・・ちょっと歪だなと感じるのです。
0.9〜1.2Lターボが中心になってきた欧州車に、お門違いの「スポーティ」さを連想する日本人ユーザーの感覚はちょっと「おかしい」んじゃないかと・・・。間違っても日本メーカーが同じようなクルマを作ることがないといいですけどね。 プロの評論家が、これらの小排気量ターボの小型輸入車に対して、軽快でいい!みたいな安易な評価を下すことがそもそもの大間違いなのは重々承知してます。しかし欧州の感覚ではこの手のクルマは「日常の道具」であって、小型車で趣味のクルマということになれば、「スズキ・スイフトスポーツ」だったり「マツダ・ロードスター」の方が圧倒的な人気があります(ドイツの雑誌を参照)。
日本メーカーは結局のところ「ロマンチスト」ですね(そう信じたいです!)。トヨタや日産ならいざしらず、ホンダ、マツダまでもが・・・本気でフェラーリを越えてやる!という気概を見せています(フェルッチョ=ランボルギーニが21世紀の日本にはいる!)。ホンダやマツダのスーパースポーツにも期待したいですが、イギリスやイタリアのロードレースカー好きに訴求できるくらいの、本格的小型スポーツカーの中心は今や完全に「日本」です。ロードスターは4代目に入って相変わらず独自の世界観を貫いていて、それだけでも応援したくなる「至宝」ですが、次期スイフト=スポーツは一体どんなクルマになってしまうのか?もうアルトワークスがあるからMTは要らないよね・・・なんてことがあるのか?今後を見守っていきたいと思います。
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