2014年01月20日

Dセグ番付 第4回〜インフィニティQ50登場〜

  Dセグセダン番付第三回



  BMWが3シリーズをFRで作る唯一の理由はM3とアルピナB3だ。同様にメルセデスがセダンとしてはC63AMGのみに6.2LのV8NAという極上エンジンを載せているのもDセグがスポーツセダンとしての理想的なサイズだからと言える。日産もフーガではなくスカイラインをベースにGT-Rを開発している。M3(アルピナB3)、C63AMG、GT-Rといった過激なスーパースポーツセダンが過渡期を迎える中、その閉塞感を打ち破るかのように登場したのがインフィニティQ50。

   このクルマの最大のポイントは日産がAWDの新たな扉を開くのでは?という期待でしょうか。AWDのセダン。アウディやスバルのセダンがセールス的に大きく成功を収めているというわけではないけど、AWDの走行安定性は今後の高速クルーズサルーンにとっては重要なファクターになりつつある。ただAWDには大きな弱点が2つある。燃費が悪い事と曲らないことだ。

  セダン不人気の原因は大排気量モデルの燃費が極めて悪いからだ。ミニバンやコンパクトカーにV8エンジンを積むクルマなんて無いのだから、セダンやSUVは燃費が悪いイメージがどうしてもつきまとう。トヨタのGRや日産のVQといったV6エンジンは、高出力な点は評価できるけど、環境性能に関してはもはや完全に過去の存在に感じてしまう。どちらも先代の直6ターボエンジンが歴史的名機だったこともあり、ファンの間でもこの2つのV6はあまり評判がよくなかったりする。

  燃費に神経質な日本ではもはやこのV6はガソリン喰いのロータリーエンジンのような扱い。トヨタも日産もアメリカ向けのエンジンと割り切って生産している。これを搭載したままAWDとなると街中では5km/Lの世界だ。高出力で安定していて申し分ない全天候型サルーンになるのは認めるけど・・・。

  ホンダの先代レジェンドはまさにV6&AWDの高性能サルーンだった。気筒休止などの先端機能で可能な限り燃費を改善し、さらに旋回性能を向上させるために、ハンドルの角度に応じて左右前後の駆動輪の回転を個々に調整するSH-AWDを搭載した。今年登場する新型レジェンドではこのコンセプトをさらにハイブリッドを使って大きく前進させるのだとか。後輪はモーターなので瞬時の駆動制御に適しているのだそうだ。

  レクサスGSのように欧州車的な高級サルーンを何のひねりもなく追っかけるクルマ作りと比べると、ホンダの考える高級サルーンはまだ世界に無い新しいクルマであることを貪欲に追求している。ただ残念なことにフラッグシップサルーンで最新技術を披露しても、たくさんは売れないのですぐには素晴らしさは広まらないのだけど・・・。

  そんなホンダの思惑を見透かしたかのように、日産が横槍を入れて手柄を横取りしようとしている。レジェンドよりも安く、そしてAWDに高出力ハイブリッドを組み合わせるコンセプトは共通で、素早い操舵を可能にするためにステアバイワイアという新機能を搭載したインフィニティQ50が先に登場する。このクルマの価値はレガシィやアウディA4が築いたAWDサルーンの地位をさらに大きく高めることになりそうだ。

  さらに高性能モデルのインフィニティQ50Sも完成している。さらにコストをかければPHVにも対応するだろうし、日産得意の4WSを組み込めばホンダが意図している構想を簡単にパクることもできるだろう。レクサス、メルセデス、BMW、アウディといったプレミアムブランドはあまりに無策だ。トヨタやVWの開発費は大衆車に多く注ぎ込まれているし(日産も同じだけど)、メルセデスやBMWは利益を上げ過ぎだ(開発費を掛けていない)。おそらくレジェンドやインフィニティQ50の良さをわかって買う人なんてほとんどいないとタカをくくっているのだろう・・・。



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2014年01月14日

Dセグ番付 第3回〜日本メーカーの野望〜

  第1回はこちら
  第2回はこちら

  高性能Dセグセダンは確かに魅力的で所有欲をそそる素晴らしいクルマだ。当然ながらそういうクルマを所有するには、かなりの経済的な対価が必要になる。まあ現実的な選択としていかにコストをかけずに楽しむか?と考えることも必要だ。

  15年前ならば、この手のクルマのコストはもう少し低かった。M3は1000万円だったが、これと同等の性能を発揮する日本車がいくつもあった。アリストターボ、セドリック/グロリアターボは現在のEセグではあるが、価格はそこまで高価ではなかった。現在のレクサスIS350よりも確実に安い設定だった。

  2000年代の前半で日本メーカーはターボ付セダンの開発は一部のスポーツモデルを除いて「将来性なし」と判断を下して、一般モデルのグレードに採用されることはほぼ無くなった。トヨタ・日産・ホンダの各社は、次世代の高性能かつ高級なセダンのパワーユニットとしてハイブリッドをベースとしたユニットの開発を選択した。

  今年中にもホンダがHVのレジェンドを発表して、いよいよトヨタ・日産・ホンダの三者三様の高級車用HVユニットが揃う。トヨタはLS用のV8HVとGSとマジェスタに使われるV6HVの2本立て。日産はシーマ、フーガに加えてスカイラインにも採用されるV6HVに新たにAWDとスポーツハンドリングを実現するシステムを追加してくる。そしてホンダはNSX用に開発されたAWDのV6HVをいよいよ発売する。

  この三社の高級車用HVシステムが既存のV6やV8の大排気量NAやターボを使った、高性能Dセグに対してどれほどの競争力を持つのだろうか? レクサスがさらに多様化を進めるならばISにV6HVを積んでも良いだろうし、むしろそこに潜在的なニーズがあることくらいトヨタも承知していることだろう。日本メーカーのV6エンジンは今後の自動車業界を睨む限りは「不良債権」というイメージも確かにあるだろうが、6気筒エンジンが出せるパワーという意味ではその性能は間違いなく世界トップの水準にある。

 NAで300ps以上という余裕に加えて150ps程度のモーター出力が加わりシステム馬力は350~400psあたりが落とし所になっている。このシステムにどれだけの正義があるのか? 高性能セダンをどのように定義するかによっても結論は変わってしまう。1000万円の対価として400psのパワーを存分に使うというならば、V6やV8のNAをベースにしているので、ターボ過給よりも素直に高回転域の熱効率が良い部分が使えるのは評価できる。

  逆に問題なのはモーターを載せる分だけ重量が増えてしまう点だ。結論を先に言ってしまうと、日本のHVをベースにした高性能セダンは、ライバルのドイツ車が1800kg程度の車重ならば、互角以上の存在と言えるが、どうやらBMW、メルセデス、アウディはそれぞれ熱心に軽量化に取り組んでいて、次期M3は450psを発揮しながら1500kg以下に収まると言われている。これが実現すればGT-Rの初期モデルを凌ぐハイパフォーマンスマシンだ。

  新型M3のような過激な設計のスポーツセダンに対して、ラグジュアリーやら静音性やらに神経を尖らせる日本の新型HVは走行性能で太刀打ちすることができるのか? レクサスLS600hはハイエンドなスポーツセダンとして成立するだろうか? しかしそこにはフラッグシップ車の限界というものが存在するだろうし、本気でスポーツセダンを作るならばやはりレクサスISに450hや600hのユニットを載せるのが妥当だろう。

次回に続く



posted by のっち at 06:49| Comment(0) | Dセグセダン番付 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月07日

Dセグ番付 第2回

  第1回はコチラ

  Dセグの全長4m台後半(4700~4800mm)というサイズは、クルマの性能を引き出しやすいサイズのようだ。日産の最高峰GT-Rにしてもポルシェの最高峰911にしてもこのサイズに近似している(実際には4500mm程度だが)。だから何だ?と言われればそれまでだけど、とりあえずGT-Rよりも全長が短いクルマは、クルマとしてのポテンシャルを十分に発揮できないのだから、一部のスペシャリティカーを除き「コンパクトカー」に分類するべき!というのは一定の合理性はあると思う。

  つまりマークXやレガシィのサイズですでに十分に「小型」なのだ。20年前にはメルセデスやBMWにCセグなんて存在すらしなかった。つまりCセグはメルセデスやBMWが体現しようとする高級車のサイズにはふさわしくないと考えられてきたわけだ。さらに遡ればDセグですらメルセデスの中では新しいラインナップになるのだけど・・・。

  実際にDセグセダンを日本の道路で乗り回してみたところ、大きさに関して特に困るような道は無い!と断言できる。京都東山の辻道のわずかなスペースで方向転換を図ったが、それほど手間取らずにできた時に、このクルマ(4715mm)に不可能は無い!と自信が付いた。つまりDセグはそれなりに十分に考えられたサイズなのだ。おそらく使い勝手はゴルフやアクセラとほとんど変わらないだろう。

  メーカー各社にしてみたら高級車にふさわしい6気筒エンジンと乗り心地を決める高性能サスを装備するのに必要な大きさこそがDセグになるのだろう。もちろん本気を出せばそれ以下の大きさクルマにだって高性能な装備は十分に可能だろう。しかし本来大きいものとしとして作られてきた高級車の部品を流用できないから途方もなくコストが掛かってしまうだろう。

  なので小さな高級車が欲しい人はDセグで我慢しなければいけなし、私も堂々とDセグを「小型の高性能車」として勧めていきたいと思う。しかしどのクルマを勧めたらいいのだろうか?日本市場で売られているDセグの中で最良という究極の地位に立っているクルマとは何なのだろうか?

  身もフタもない話をすると、究極のGT-Dサルーンとして孤高の地位にあるカタログモデルは、間違いなく「メルセデスC63AMG」だろう。V8のNAで450ps以上を出すエンジンは「静かで、速い」という基本条件で考えればライバルは・・・。BMWのM3とアルピナB3そしてレクサスIS-Fがあるけど、エンジンの余力が違い過ぎる。これら1000万円クラスのDサルーンは他のクルマとは設計思想が異なるので比べるのはナンセンスだ。

 C63AMGの試乗動画はコチラ 

  日産GT-Rも4ドアになればこのクラスの仲間入りをする。デビュー当時から「静かで、速い」クルマだったが、近年の改良版では乗り心地も確実に向上しているので、Dサルーンとしての価値も上がってきた。かつてはポルシェ911ターボをねじ伏せるスーパースポーツのチャンピオンだったが、日産としてはクルマの基本を壊すような過度なハイパフォーマンス化には否定的なようで、今後は最上級Dサルーンとして相応しい改良を加えていくようだ。

  GT-R2014の試乗動画はコチラ

  C63AMG、レクサスIS-F、M3、アルピナB3、GT-R。5台ともにSクラスやLSに匹敵する価格なのでDサルーンには高価過ぎる印象だが、実際に買っている人のほとんどが「こんなお買い得なクルマはない!」と各メーカーのコストパフォーマンスを絶賛しているほどだ。メルセデス、BMW、レクサス、日産を所有するならとりあえずこのレベルのクルマに乗りたい。じゃないと「ベンツに乗ってる」「BMに乗ってる」と口にすることも憚られてしまうから。


次回に続きます。第3回はコチラ

posted by のっち at 12:20| Comment(0) | Dセグセダン番付 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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